障害者の親亡き後の備え

障害のある子が残した財産はどうなる?親が知っておくべき相続の知識

障害者の親亡き後 子供の財産はどうなる?
前園 進也
前園 進也
前園 進也
弁護士
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重度知的障害児の父親
埼玉弁護士会・サニープレイス法律事務所所属

障害者の親亡き後や障害福祉について、障害者の親&弁護士の視点から役立つ情報を発信しています。法律相談もできますので、お気軽にお問い合わせください。
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親亡き後、さらにその先の疑問…

「私が亡くなった後、うちの子には十分な財産が残るように準備しておきたい。でも、もし私が亡くなった後、うちの子も亡くなってしまったら、残った財産はどうなるんだろう…?」

知的障害のあるお子さんを持つ親御さんにとって、これは素朴な疑問ではないでしょうか。

親御さんが元気なうちは、お子さんの生活を支えることができます。しかし、親御さんが亡くなった後、お子さんが安心して暮らしていくためには、財産を残してあげることも重要な備えの一つです。

今回は、親御さんが亡くなった後、さらにそのお子さんが亡くなった場合、残された財産は一体どうなるのか?障害のあるお子さんを持つ親御さんが知っておくべき、相続の知識について解説します。

障害のある子が残した財産の行方

相続人がいる場合:配偶者や親族が財産を承継

もし、障害のあるお子さんに、配偶者、お子さん、ご両親、ご兄弟姉妹がいらっしゃる場合は、その方々が財産を相続することになります。

これは、一般的な相続のルールと同じです。

相続人がいない場合:財産は国のものに

しかし、もし、配偶者も親族も誰もいない場合は、残された財産はどうなるのでしょうか?

残念ながら、その場合、残った財産は国のものになってしまいます。

これは、民法という法律で定められたルールです。

財産が国のものになるのを避けるには?:信託と負担付き死因贈与

「せっかく子どもに残した財産が、国に取られてしまうというのは、ちょっと納得がいかない…。」

そう思われる親御さんもいらっしゃるかもしれません。

実は、信託や負担付き死因贈与といった方法を活用すれば、残った財産を国に帰属させずに、ご希望の団体や個人に渡すことができます。

これらの方法については、複雑な手続きが必要になりますので、弁護士などの専門家にご相談されることをおすすめします。

信託や負担付死因贈与は、親亡き後の備えの重要な手段ですが、他にも準備しておくべきことがあります。「障害者の親亡き後の備え 7つのステップ」の記事では、障害のある子の親亡き後の備えについて、収入と支出の把握から法的書類の作成まで、7つのステップで分かりやすく解説しています。

専門家への相談で、より安心な財産管理を

今回は、親御さんが亡くなった後、さらにそのお子さんが亡くなった場合、残された財産は一体どうなるのか?障害のあるお子さんを持つ親御さんが知っておくべき、相続の知識について解説しました。

もしもの場合に備えて、財産の管理方法について考えておくことは、親御さんにとって非常に重要なことです。

「うちの場合はどうすればいいんだろう…?」

少しでも不安に感じたら、お気軽にご相談ください。

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弁護士 前園進也
弁護士 前園進也

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